栄光の歴史を誇るAJS MOTORCYCLE

AJS MOTORCYCLEは、1909年にイギリス・ウルヴァーハンプトンでジョー・スティーブンス(Joe Stevens)とその家族によって設立された名門モーターサイクルブランドです。ジョーはエンジン設計に優れており、初期には独自のV型エンジンを製作して注目を浴びました。1920年代、AJSはマン島TTレースで数々の優勝を果たし、モータースポーツ界における地位を確立します。特に、1921年のマン島シニアTTでは500ccクラスで優勝し、その技術力とスピードは世界的に称賛されました。

しかし、1931年の世界恐慌の影響で経営が悪化し、AJSは同じく英国の名門メーカーであるマッチレスを製造するコリアーズ家に買収されます。その後はAMC(Associated Motor Cycles)の傘下で活動を続け、第二次世界大戦中には軍用車両としても多くのAJSバイクが使用されました。戦後、AJSは市販車「Model 7」や「Porcupine」などで再びスポーツシーンに返り咲きますが、1960年代のオートバイ産業の変化によりブランドは衰退。

現代ではクラシックバイクとしてその名を残し、AJS MOTORCYCLEは歴史的名車として多くのファンに愛されています。その洗練されたデザインとレースで培われた技術は、今もなおクラシックバイク愛好家の心を掴んで離しません。